年末年始になると、
相場の動きが急に読みにくくなる。
値がほとんど動かない日もあれば、
突然、理由の分からない動きをする日もある。
それでも、時間だけはある。
仕事が休みで、チャートを見る余裕もある。
わたしも以前は、この時期になる「少しだけなら」と思って相場を開いていた。
だが、ある年からはっきりと気づいた。
年末年始は、トレードしない方が合理的だ。
それは気合や我慢の話ではない。
相場の構造と、人間の状態の両方を考えた結果だった。
① 年末年始のFX相場は「いつから・いつまで」別物になるのか
一般的に「年末年始は相場が薄い」と言われるが、まずそれは いつから、いつまでを指すのか。
わたしが決めているのは期間は次のとおりです。
年末相場の始まり:12月第3週後半(概ね20日前後)
年始相場の正常化:1月第2週後半(概ね10日過ぎ)
これは感覚ではなく、市場参加者の行動と市場構造から、多くのかたの考えと同じと思います。
なぜ「12月第3週後半」なのか
この時期から、次の変化が一気に重なる。
- 欧米の機関投資家がポジションを落とし始める
- 年内決済・損益確定が優先される
- 新規ポジションを積み増す動機が消える
表面上はチャートが動いていても、普段と同じ厚みの注文は入っていない。
つまり、
値動きがあっても「続く前提」で見るべき相場ではなくなる。
なぜ「1月第2週後半」まで待つのか
年が明けても、すぐに通常相場に戻るわけではない。
- 年明け直後はポジション調整が中心
- 年初の方向感は「試し玉」が多い
- 本格的な資金は、すぐには戻らない
特に1月第1週は、方向感が出たように見えて、継続しない動きが多い。
そのためわたしは、最低でも1月第2週後半までは「通常相場として扱わない」と決めている。
重要なのは「日付」ではなく「構造」
ここで誤解してほしくないのは、
12月20日を過ぎたら必ず危険、
1月10日を過ぎたら必ず安全、
という話ではない。
重要なのは、
相場の中身が、
いつもと同じかどうか
という一点だ。
年末年始は、参加者・目的・資金量が、普段と明確に違う相場になる。
だからわたしは、この期間を「別物の相場」として扱っている。
② 年末年始のFX相場は、普段と別物
年末年始の相場は、値動きそのものよりも 「中身」 が違う。
- 板が薄い
- 注文が偏る
- 普段なら吸収される注文で、価格が飛ぶ
テクニカルが効かないというより、効いているように見えて、再現性がない。
つまり、インジケーターなどによる優位性の判断ができない。
一度は伸びても、次が続かない。逆行も早い。
これは分析が間違っているのではなく、相場の前提条件が違うだけだ。
この状態で「いつも通りに取ろう」とすること自体が、すでに無理をしている。
③ この時期に人がやってしまう思考
年末年始に多いのは、次のような思考だ。
- 時間があるからトレードする
- 今年をプラスで終えたい
- 年始は縁起がいい気がする
どれも、相場側の理由ではない。
すべて自分側の事情だ。
普段なら
「今日は条件が揃っていない」と見送れる場面でも、
この時期は
「せっかく時間があるから」という理由で手を出してしまう。
その結果、根拠の薄いトレードが増える。
さらに悪いことに、この時期の、イレギュラーな判断を翌年以降にも持ち越してしまいがちだ。特に収益を上げてしまったときは。
④ なぜ「普段のルール」が守れなくなるのか
年末年始は、相場だけでなく 人間の状態 も変わる。
- 生活リズムが崩れる
- 行事が多くなりがちで、集中力が続かない
- 休みに入り、気が緩む、あるいは逆に焦る
この状態で、普段と同じ判断を期待するのは、かなり無理がある。
ルールが守れないのは、意志が弱いからではなく、自分を取り囲む社会が通常ではないからだ。
わたしはこの時期を、「ルールを守れない期間」として扱うようにしている。
⑤ わたしが取った具体的な選択
この経験を重ねて、年末年始の相場との付き合い方をはっきり決めた。
- 基本は 触らない
- チャートは見ても、ポジションは持たない
- どうしても見るなら、ロットは極端に落とす
基本的には、「やらない」。
「やること」はイレギュラーということにする。
そう決めておくことで、迷いが減る。未来にも悪い影響を与えない。
結果として、余計な損失もほぼなくなった。
⑥ 何もしないことの価値
トレードをしなかった日は、何も進んでいないように感じる。
だが実際には、確実に失わずに済んでいる。
相場は、休んだ人を置いていかない。
冷静ではない判断力だけを、静かに置いていく。
年末年始は、トレード技術を磨く時期ではない。
何もしない判断を、練習する時期だ。
相場と距離を取るという考え方
この記事で書いた内容は、「勝つための方法」ではありません。
相場から距離を取ることで、判断を壊さないための考え方です。
この考え方を、
以下の固定ページにまとめています。
・相場と距離を取るという選択|壊れないためのFX判断基準
まとめ
年末年始は、やらない相場とする。
相場の構造も、
人間の状態も、
普段とは違う。
わたしは、この時期を「トレードしない期間」として扱っている。
年始年末だけでない。似たような状況は他にもあると思う。
このような時期を、やらないことを練習できる期間として有益に使ってほしい。
それは逃げではなく、生き残るための判断だ。
相場との距離の取り方は、人それぞれ違います。
ですが、無理をしない判断があることを、選択肢として残しておくことは大切だと感じています。


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