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勝つ回数が増えれば、お金も増えているはず。ところが取引記録をまとめると赤字だった。利益を目指して手法やEAを比べるとき、勝率だけを見ると、この食い違いを見落とします。
この記事で試すのは、10回の勝ち負けを、最後に残った金額へつなぐ練習です。新しい相場検証や実際の成績ではなく、当サイトが用意した架空の記録を使います。
勝率70%でも、合計はマイナス2000円
同じ数量で取引したとして、決済した10取引の最終損益が次のようになったとします。ここでの最終損益は、約定価格に反映されたスプレッドに加え、別建ての手数料とスワップも含めて整理済みという設定です。
取引1〜7:各 +1,000円 取引8〜10:各 −3,000円 利益の合計:7 × 1,000 = +7,000円 損失の合計:3 × 3,000 = −9,000円 最終損益:−2,000円
勝率は7÷10=70%。それでも、1回の負けが1回の勝ちの3倍なので、合計はマイナスです。「よく勝てた」という印象と、口座に残った結果は別々に確かめる必要があります。
同じ勝率なら、どの数字が結論を変える?
| 10取引 | A | B |
|---|---|---|
| 勝ち/負け | 7/3 | 7/3 |
| 平均利益 | 1000円 | 1500円 |
| 平均損失の絶対額 | 3000円 | 3000円 |
| 合計 | −2000円 | +1500円 |
この表から分かるのは、同じ70%でも結果が変わることまでです。「利確を伸ばせばBになる」とは言えません。出口を変えると、届かずに負ける回数や損失額も変わる可能性があるためです。
平均利益1000円、平均損失3000円を固定できる仮定では、損益がゼロになる勝率は3000÷(1000+3000)=75%です。これは算数上の境界で、今後の勝率の予測や採用基準そのものではありません。実際の記録で平均値も変わるなら、境界も変わります。
費用を足す前に、どこまで入っているかを見る
金融先物取引業協会は、FXのコストとしてスプレッドと取引手数料を説明しています。記録を集計するときは、画面の「損益」が何を含むかを先に確認します。
売買の約定価格から計算した損益に、すでに価格差として反映されたスプレッドをもう一度引くと二重計上です。一方、別欄の手数料やスワップが未反映なら、同じ取引・同じ期間へそろえて加えます。入出金は取引利益へ混ぜません。
自分の記録へ戻るときの4欄
- 対象:期間、対象手法・設定、数量の扱いを決める。
- 最終損益:各取引の損益と別建て費用を対応させる。
- 集計:利益件数、損失件数、ゼロ件数、平均利益、平均損失、合計を出す。
- 残る確認:未決済ポジション、途中の資金減少、数量変更を別に見る。
この記事の10取引には損益ゼロがありません。実記録にゼロがある場合は件数を残し、勝率の分母に含めたかも明記します。数量が違う取引を金額だけで比べると、出口より数量の違いが結果を決めることがあります。
まずは上の10件を自分で足し、70%と−2000円が同時に成立することを確かめてください。その後で実際の履歴を読むと、次に確かめたいことが「勝率を上げたい」から「大きい損失はどの条件で出たか」へ具体化します。
出口を変える練習は、同じ値動きで利確と損切りを比べる例へ。10件の小さな集計だけで資金を増やさず、別期間でも費用込みの結果と途中の減少を確かめるところまでを一組にします。


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